夜中の緊急手術【大動脈解離 闘病記その2】

大動脈解離

昨日アップしたブログに、たくさんの方からご連絡、励ましのお言葉をいただきました。

背中への一撃【大動脈解離闘病記 その1】

読んでくださった皆さま、本当にありがとうございます。

励みになります。

この場を借りてお礼を申しあげます。

「体調不良で検査入院」とだけ公表していて何事か、と思って心配して待ってくださっていた方々が、このブログをご覧になったわけですが、

私も最初は、退院したらすぐにでもPCに向かってブログを更新しよう、などと考えていたとんでもない甘ちゃんだったわけです。。

すぐに動けるはずが、カーテンの開け閉めもできない、

掃除機(よりによってDysonなのです)が重くて持てない

ヨギボー(ウチにはソファーがないのです)から立ち上がるのに、覚悟してシミュレーションして、を何回も繰り返し、実際に動くまで30分以上かかる始末。

ましてや、PCのキーボードなんて開くのも触るのもイヤ

そこまでボロボロになるような「大動脈解離」っていったいどんな病気なん?

大動脈解離(だいどうみゃくかいり)とは、“外膜”、“中膜”、“内膜”という3つの層でできている大動脈の内膜が縦方向に剥がれるように裂ける病気です。
血管が破裂する一歩手前の段階で、緊急で治療が必要となることもあります。
大動脈とは心臓から全身へと血液を送る血管のことで、心臓から出て首まで上に向かう“上行大動脈”と首からお腹まで下に向かう“下行大動脈”に分かれます。
大動脈解離は、心臓に近い上行大動脈が裂ける“スタンフォードA型”と、心臓から少し離れている下行大動脈が裂ける“スタンフォードB型”に分けられます。
大動脈解離の主な原因は高血圧です。そのほか、マルファン症候群などの生まれつきの病気や、事故などで胸を強く打ち付けることなどによっても発症することがあります。
大動脈解離では、何の前触れもなく胸や背中に強い痛みが出ます。痛み以外にも、病気の進行度合いや大動脈解離が起こる場所によってさまざまな症状が現れます。

参照:メディカルノート

そんなに頻繁に聞くような病気でもないのですが、たとえば芸能人だと、もんたよしのり氏がこの「大動脈解離」で急死されていますし、落語家の笑福亭笑瓶氏、古くは石原裕次郎氏も大動脈解離で亡くなったのだとか。

なんか、みんな結構ギラギラ元気系のオッちゃんではないですか。

私は一応健康を売りにして、仕事をしている人間のつもりなのですが。。。

血圧も正常ですし、酒、タバコ、やりませんし、食生活も健康そのもの。

自信喪失もいいとこですよ。

でも担当医がおっしゃるには、こればかりは『事故』の要素もありがちだ、と。

なので、どなたもお気をおつけください。

ということで、昨日の続きです。

2月3日(火) 夜中の緊急手術

救急車で搬送されて病院に到着する前から、意識の混濁がひどくなり、今自分がいる場所がわからなくなることが不安だとか、不思議に思うとか、そういった感情はすべてなくなるのです。

時々フワッと目を開けてぼんやり上を見ると、病院の天井と明々と灯る蛍光灯。

そして、手術の担当医からの言葉

「曽根さん、今から全身麻酔をして『大動脈解離』の手術をします」

まだ少し残っている意識のどこかで「あー、そうなのか」と人ごとのように納得したのを最後にプッツリと記憶が途絶えます。

記憶は途絶えた、はずなのに、意識はうっすら目覚めていて、ここで生まれて初めての不思議な体験をしたのです。

今となっては言葉に表せないような感覚。

こういうのを人は「臨死体験」というのか?

私はスピリチュアルとか、占いとか、宗教とか、一切信じない人間なのですが、これに関しては、まだその記憶がはっきりしている間に何かに残しておこうと考えています。(興味ない方はスルーしてくださいね)

そして、目覚めてというか、起こされて、

「曽根さ〜ん、無事に終わりましたよ」

との呼びかけに、答えようとするのですが、声が出ない、手も上げられない」

無理もありません。

喉には管が刺さったまま、

右鎖骨下には栄養点滴の針、

おなかには輸液などの排出用のドレーンが5本も刺さったまま、

尿管も加えると、まさにスパゲティー状態。

おまけにグローブ状の手袋です。

そして、肝心の傷口。

術後1週間くらいでシートを剥がした時の写真です。

ちょっとばかり、グロっぽい画像になりますので、そういうのに弱い方はご遠慮ください。

「写真撮ったらどうですか?」との担当医の勧めで撮りました。

ぼかしていますが、ちょっとやりすぎかな?

担当医曰く「60針以上縫ったけれど、綺麗な仕上がり」なのだそうです。

肋骨もしっかりつないでおきました、ということは、当然肋骨を切り開いて心臓を取り出したわけなのですね。

様々なデータがありますが、大動脈解離は6割以上の致死率になるのだとか。

本当にありがとうございます。

今、こうして生かされています。

次回は、術後のリハビリについて(今現在もそうなのですが)お伝えします。

最後までお読みいただいてありがとうございました。

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